14日、シアター・ドラマシティーにて観てきました。
席は1階のほぼ真ん中でした。
しかし、この日、オペラグラスを忘れる。大失態。
買ってもいいんだけど、毎度そうやって購入しているので我が家には既に5個くらいあるんです。
「今回はチケットも安く手に入ったし、わりと構えず観にきたし、ま、いっか。」
と裸眼で勝負。
乱視がきついから、本当は裸眼だとかなり厳しい。
ま、それはいいとして・・・。
今回の舞台は、題材が題材なだけに、お芝居というよりドキュメンタリーです。
正直言うと・・・期待には届かなかった感じです。
前半。
どうしても説明要素が多くなるからか、少しまどろっこしい感じも。
登場人物がダンスともなんともいえない動きで、動く。
このダンス(?)がビシっと決まればいい演出効果となるんだろうけど、なーんか、みていて美しくない。動いているだけ・・・って感じなのです。
やや小学校の時の運動会・・・のような、「振り付けを一生懸命覚えました」
という感じなのです。
本当はもっと上のレベルで動けることをを想定していたんだろうなーという気がしてしまう。
過去に同じような演出のものをみたことがありますが、そのときは見事にダンスによって時が止まったり、登場人物の心理描写がされていたりしていました。
それだけに、この舞台ではそうなっていなかったのが残念。
それから舞台の後ろに、大きな鉄の棒がぶらさげてあったのですが、この棒は何か意味のあるものなのでしょうか?例えば収容所にあるものとか?
原作を読んでいないので偉そうなことは言えないのですが、もしも意味のあるものなら、説明が欲しかった。
(後で教えていただいたのですが、鉄道のレールだったようです。見ていてわかればまだ意味合いを考えることもできたのですが、いかんせんわからなかったのが残念)
象徴的なものだとすれば、もう少し音が内容と一致したものなら良かった。
大きな出来事があるたびにそれを叩いて音を出すのですが、この音が響かない。
カン!ガン!というような音。
あとは・・・
ドキュメンタリー部分の要素が多かった分、蜂谷さんとクラウディアさんの「思い」の部分が少し少なくなってしまったことも残念。
幕間があるとは思わなかったので驚いたのですが、3時間もあったんですね。
いつもなら短く感じる3時間が、ちょっと長く感じました。
役者さんについては・・・
佐々木蔵之介さんは、また違う舞台を観てみたいと思いました。声がよくとおり、セリフがとても聴きやすかった。
斉藤由貴さんは・・・昔「レ・ミゼラブル」で見て以来。^^;
斉藤さんは、どんな役でも斉藤由貴カラーで演じることができる人だと感じました。
(役者さんて2パターンあると思ってます。演じる役によって性格まで変わって見える人と、何をやってもその人のカラーで演じる人。どっちも凄いことだと思ってます。)
(ストーリー)
「他人の不幸の上に私だけの幸せを築くことはできません。」
無実の罪でロシアに抑留された1人の男、蜂谷弥三郎。
50年間、夫を信じ待ち続けた妻、久子。
37年間連れ添った夫を祖国に送り返した、もう一人の妻、クラウディア。
あまりの感動に涙が止まらない…過酷な運命が生んだ「真実の愛」。
(キャスト)
蜂谷弥三郎:佐々木蔵之助
クラウディア:斉藤由貴
久子:高橋惠子
山西惇 池内万作 村上大樹 久松信美 宮島健 小林勝也 すまけい
(スタッフ)
脚本・演出:鐘下 辰男
テーマソング:溝口 肇